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霧に煙る森。(屋久島)

2005.10.29

「時の飴玉」

さんざんわかってたことだけど
わかりきってたことだけど
わかりようもなく悲しかった
時の飴玉なめながら

あんなに望んで手に入らなかったもの
手にした人が目の前にいる不思議
時の飴玉なめながら

あまーいにがーい
いろいろ出てくる
まだなくならない






月と火星(大阪)

2005.10.22

「返事」

あの日返事はなかったけれど
きみがにまりと笑ったこと感じたから
それでよかったのだった

こんどはわたしがにまりとしてみる
きみに届くだろうか

わかってくれたらうれしいよ
わらってくれたらうれしいよ






山裾も秋(山梨)

2005.10.15

「夢の中で見下ろす」

夢の中で見下ろす
昔そうしたように
ふわりとお空飛びながら

なつかしいね
いい匂いがするね
作物が実って
風が吹いて
あの人の家も見える


夢の中で見下ろす
小さな頃そうしたように
お空ふわりと飛びながら

帰ってきたね
音が聞こえるね
収穫も済んで
風花舞って
やがて明かり灯る

世界は美しかった
世界は美しかった
やっぱり世界は
美しかった






ススキ野原(奈良)

2005.10.8

「別の星の出来事」

おめでとう おめでとう
街中色めきたち
お金つぎこまれ
川に飛びこめなくても
うれしそう
よかったね
でもぼくにはまるで
別の星の出来事みたい

ああ、きみが泣いている
せめて涙を拭おうと手を伸ばして
さわれないことをまた確かめてしまった
でもぼくにはまるで
別の星の出来事みたい

あるいはこっちが
はじきとばされたのか






夕暮れ(大阪)

2005.10.1

「心が震えたこと」

心が震えたこと
心が震えたままにしとく
いじらず
早々に形を変えず
結論を出さず
分析もせず
そのままを味わったなら
しばらく寝かせておく
時々様子を見に行く