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随時更新


豪星地帯 屋久島 

12月15日(土) くもりのち晴れ

 昼前、いつものようにYSで屋久島着。そしていつものようにレンタカー会社NAVIで車を借りる。
もはや挨拶はVサインだったりする。事務所でちょっと立ち話をし、さっそく今回の目的地のひと
つである愛子岳登山口に下見に出かけた。途中の林道が通行止めという情報もあったので、
それも早く確認したかったのだ。林道の手前までNAVIに案内してもらう。小瀬田中学の生徒たち
がわらわらと道を歩いている。
 難なく登山口入り口に到着。登山者のものとおぼしき車が1台止まっている。登山道が道標の
の示す方向にまっすぐ伸びていて、もうそのまま登ってしまいたい衝動に駆られた。ちょっとだけ
入って引き返す。

 空港前のサムズという、ホームセンターに食料品が置いてある感じの大型店で買い出しをし、再び
NAVIに立ち寄る。
「シチューたべる?」
昼食を食べ損ねていた私は、ありがたくちょうだいした。ここでは有形無形のいろんなもらい物をし
ているなぁ…と、熱いシチューをはふはふしながらふと思う。

 夕食を一緒にとる約束をして、事務所を後にした。今回の宿泊場所の尾之間に向かう途中で、
エコツアーガイドの木下さんちに立ち寄る。木の香りがかぐわしいこの家は、住んでいる人の思いを
反映するような、優しい感じがする。研修生が二人いた。もうかれこれひと月ほど滞在しているとの
こと。研修がてらの周辺の散策に同行する。(実は家の中でじっとしていて寒い思いをするより、歩
いて温まろうという思惑もあるようだ。)
 さすがに研修中だけあって、周辺の木々の幾つかには名札が付いている。だが、まるでわからない。
少しずつでも覚えていきたいものだ。元果樹園だけあって、ポンカンがなっている。ためしに口に
入れてみるが、それはまだすっぱすぎた。もうすぐ4歳になる息子の倭賢くんと手をつないで歩く。
時々ぶら下がっては楽しそうだ。それにしても小さいのによく歩く。

 木下さん宅をあとにし、尾之間到着。ペンション作りのお宿にはこの3泊の間宿泊者は私だけのようだ。
玄関の鍵と部屋の鍵を一緒に渡される。縁側を入れると10畳くらいの和室。バス、トイレ、洗面台、
流し、ポット付き。エアコンやテレビもある。1泊3600円。なんだか日常の延長のようなくつろぎ感。

 夕食のため、レストランに向かう。バイキング式で、和洋中取り揃えられ、店内は忘年会シーズンと
いうことも手伝ってか、かなりこみ合っている。屋久島でこんなに大勢の人が一堂に会しているのを
見たのは、もしかしたら初めてかもしれないと、せっせと食事を口に運びながら、またふと思う。
 結局、この夜の食事がこの旅で最も豪華なものとなった。

 宿に戻ってくる。隣の敷地はキャンプができるような広場になっている。あたりに外灯はなく真っ暗だ。
空には無造作に撒き散らしたかのような星々が、震えながらビカビカ光っている。車を止めて、しばらく
見やる。そして、部屋に戻る。・・・。思い返して厚着をし、カイロを体中にべたべた貼って、寝袋をつかんで
広場に戻った。寝袋にもぐりこんで広場に仰向けになる。外気に触れる目のあたりが冷えてくる他は、
案外暖かい。
「豪雪という言葉があるなら、豪星という言葉もあっていいよなぁ・・・。」
などとうすらぼんやり考えながら、星空と向かい合っていた。ふたご座流星群の余波か、流れ星も
数えることができた。

 前夜の寝不足のせいもあるのか、いつの間にかうつらうつらしていた。
 冬の大三角に抱かれている。
 近くで猿が鳴いている。

(つづく)                                                        MENU